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生活・しつけ
小学1年生 2012年6月27日の記事
皮膚トラブルに、やっていいこと、悪いこととは?
《小児科医に聞く夏の子どもの健康管理③》ママの「かいちゃだめ!」が逆効果なことも…。
前回は、
(1) プール熱
(2) ヘルパンギ―ナ
(3) 手足口病
について、
対処法などを石井先生よりアドバイス頂きました。
今回は、皮膚トラブルである、
(4) 水いぼ
(5) とびひ
についてうかがいます。
石井 「(4)水いぼは、伝染性軟属腫ウイルス(水いぼウイルス)の感染でできる、いぼの一種です。
うつるいぼなので、肌が接触したり、プールでビート板を共有したりすることで感染することがあります。
はじめは2,3ミリくらいの大きさですが、次第に大きくなって真中が凹んだ半球状に盛り上がります。
色は皮膚の色で、つやつやしているのが特徴です。
半年から1年くらいたつと、治療をしなくても自然に治る病気です。
ただ、その間に数が増え、かゆみを伴ったり炎症を起こすこともあります。
プールでうつるため、小学校ではプールの季節になる前にとってください、と言われることもあるようです。
小児科または皮膚科で、特殊なピンセットでとります」
水いぼをとってもらうって、すごく痛そうですよね。
小学1年生には、この試練はちょっとかわいそうな気がしますね。
石井 「一昔前は、水いぼはとにかくとりましょう、という感じでしたが、最近は、とるかとらないか、親御さんと相談して決める場合が多いようです。
放っておいても自然に治りますので、それでいいという場合は、無理にとることはお勧めしていません。
プールの時期なので、小学校の先生とも相談して、どうするか決めてもいいかもしれません。
もし、とるなら、数が少ないうちがよいでしょう」
水いぼの対処法は、時代とともに変わってきているんですね。
次は、
(6) とびひ
についてうかがいます。
実は、うちの子も毎年とびひに悩まされているんです。
かゆくてかゆくて、たまらないみたいです。
石井 「とびひは皮膚に水疱ができて、強いかゆみを伴います。
虫さされやあせもをかきこわしてできた傷に、菌が感染して起こる症状です。病原菌として最も多いのは黄色ブドウ球菌と言われています。
とびひの名前の由来は、かきこわすと菌が広がって次から次へと水疱が広がっていくことから、とびひ(飛び火)と呼ばれています。
感染力が強く、家族などまわりの人にも感染するので注意が必要です。
軽い場合は、消毒して抗生物質の軟膏を塗ります。
ステロイド軟膏は症状を悪化させる場合もあるので、手持ちの軟膏などを自己判断で使わないようにしましょう」
家にあった軟膏を適当につけて、余計悪化させてしまった、っていう経験あります。
今思えば、かわいそうな事をしてしまったな~って思います。
石井 「軟膏ならなんでもいいってことではないんですよ。
きちんと受診し、お薬を処方してもらいましょう。
早めに治したい、という場合は内服薬(抗生物質)を処方してもらえる場合もあるので相談してみてください」
一番気になるのが、患部を乾かしたほうがよいのか、覆ってしまってよいのか、ということなんですが。
うちの子は、体を動かすのが大好きなので、夏はたくさん汗をかくし、砂ぼこりも心配です。
石井「患部は、通気性をよくするために、絆創膏などは貼らない方がよいのですが、患部をかきこわさないことが一番大事なので、気になる場合は覆ってもよいと思います」
寝ている間に、子どもがボリボリかいている音で目が覚めた経験があります。
「かかないで~! とびひが広がる~」って、叫びたくなりました(笑)
石井 「普段から、『かいちゃだめ!』って、あまり言い過ぎると、子どもは余計気になってかいてしまうこともあります。
あまりナーバスになり過ぎないことも大事かな、と思います。
皮膚に抵抗力がついてくれば発症しにくくなるため、高学年になるころには感染しなくなった、というケースもあります。
ただ、個人差がありますので、特に皮膚の弱い子は、虫刺されなどにも注意し、皮膚を清潔にすることを心がけましょう」
ママは、あまり神経質にならないこと。
そして、外で遊んだりして汗をかいたら、帰宅後すぐにシャワー!ですね。
石井 「シャワーですっきりした後も、体が温まるとかゆみが強くなりますので、室内を涼しくするなどの工夫もしてあげるとよいでしょう」
具体的なアドバイス、とても参考になりました。
早速、実践してみます。
さて、次回は、頭じらみについて取り上げます。
頭じらみは、とくに夏に流行るというわけではないのですが、プールの時期に気をつけたいということで、注意したい点などをお聞きします。