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生活・しつけ
小学1年生 2014年3月10日の記事
地震対策で見逃しがちな、家の中の危険ゾーンは?
《地震への備え・前編》 就寝中、無防備なときに大地震が来るケースも!? 家具や物の配置を見直して。
地震対策には、まず「水、食料などの防災グッズを準備しなければ」と思う人が多いのでは?
災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんは、「倒れてくる危険のある家具の配置を変えたり、固定したりするなど、家の中の安全を見直すことが、命を守るために優先するべき備えです」とおっしゃいます。
それでは、キッチン、リビング、ダイニング、寝室…どこから見直せばいいのでしょうか?
大地震が起こったときに危険ゾーンになりやすい場所の対策を教えていただきました。
●まず見直したいのは寝室!
和田 「大地震は、無防備になっている就寝中に起こる可能性もあり、避難が遅れてしまいがちです。実際に、早朝に起こった阪神・淡路大震災では、多くの方が寝室で亡くなられました。
ですので、寝室を安全な場所にすることが重要です。
そのためのポイントをご紹介します。
□ ベッド近くに大きな家具を置かない
寝室に、たんすや本棚など、重くて背の高い大きな家具を置いていませんか?
大地震で横揺れや突き上げるような揺れが起こった場合、家具は倒れるだけではなく、まるで生き物のようにはねて落ちてくることがあります。
ベッド、布団を敷く位置に家具が倒れてこないよう配置を変える、家具用の固定金具をつける、家具と天井の間を物が詰まったダンボールで埋めるなどの対策をして。
□ 枕元にガラス製品など割れやすいものを置かない
頭の上へ落ちてくると危険な家電製品や本、ガラス製の置物などをベッドの近くに置いていませんか? 枕元にはできるだけ物を置かないようにしましょう。
□ 窓に窓ガラス飛散防止フィルムを貼る
窓側に頭を向けて寝ていませんか? 大地震では、窓ガラスが割れる危険があるため、『窓ガラス飛散防止フィルム』を貼りましょう。家中の窓ガラスすべてにシートを貼るのは大変ですから、寝室の窓を優先して。
□ 寝室に懐中電灯を置く、保安灯を備えつける
夜間に地震が起こり、停電してから懐中電灯を探すのは大変です。就寝時は手の届く場所に懐中電灯や携帯電話を置いて。
また、停電時に自動で点灯する市販の『保安灯』を備えつけておくといいでしょう。
※保安灯は、ホームセンターなどで購入できます。
また、過去の大地震では、お子さんが2段ベッドから慌てて飛び降りて肩の骨を折ってしまったというケースがありました。就寝中に地震が起きた場合、慌ててベッドから降りないようにお子さんに伝えてください」
●『キッチン』にも危険が潜んでいる!?
和田 「大地震が起こったときは、大きな食器棚や冷蔵庫が倒れてきたり、物が飛んできたりする可能性があります。
□ キッチンの高い場所に重い物を収納しない
キッチンの棚の高い場所に土鍋、ホットプレートなど重くて大きな物を置いていませんか? 大地震のときは、これらの物が落ちてくるかもしれません。重い物は低い場所に収納して。
□ 刃物、割れやすい物を台の上に置きっぱなしにしない
調理台の上に、キッチンバサミ、包丁、ガラス製の調味料入れなどを置いたり、吊り下げたりしていませんか?
地震が起きたときに、落ちてきたり飛んできたりするかもしれません。出しっぱなしにせず、引き出しの中などに収納して。
また、キッチンにはスプレー式の簡易消火器を用意しておくといいでしょう」
●廊下や玄関の地震対策も必要!
和田 「廊下や玄関は、避難するときに通る場所です。
ガラス製の花瓶や水槽、ゴルフバッグ、大きな鏡はありませんか?
もし倒れたり割れたりしたら、逃げ道をふさいでしまうかもしれません。
倒れると危険なものを置かないようにしてください」
夜間に地震が起こった場合でも落ち着いて避難できるよう、まずは寝室から見直したいと思います!
次回は、備えておきたい防災グッズについて紹介します。
プロフィール
NPO法人 防災防犯ネットワーク 防災担当理事。防災士。
災害危機管理アドバイザーとして、講演、テレビ、ラジオ、雑誌などで防災の知識を紹介している。
『All About』防災ガイド
http://allabout.co.jp/gm/gt/70/