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生活・しつけ
年長 2014年5月29日の記事
子どもの脳は、『○○しなさい』口調が大嫌い!? [5/29]
《育脳で才能を伸ばす・2回目》 命令口調よりも、子どもに自ら選ばせたり、考えさせたりする声かけをしましょう。
子どものためを思って『○○しなさい』と言うのに、反抗されてしまったことはありませんか?
その理由は、子どもの脳のしくみを知ることでわかります。
小学校3年生の女の子、幼稚園年長の男の子のママであり、育脳インストラクターの財前佳織さんにお話を伺いました。
●命令口調で伝えるのは脳にとってNG!
財前 「実は、子どもに失敗させまいと、『早く○○しなさい』と先回りして命令口調で指示するのは、脳にとってよくないことなのです。
4~7歳頃の子どもの脳は、自己報酬神経群の働きが高まってきます。
この機能の役割は、脳がごほうびとする『達成感』を感じるところです。そのため、子どもは親にあれこれ口出しされずに『自分でやりたい』と考えて、自分で行動することをごほうびとしているのです。
ですので、命令口調で指示されると、『今やろうと思っていたのに』と拒絶するようなことを言うのです」
●自ら考えさせる声かけで脳を刺激
財前 「それでは、どのような声かけが効果的なのか、具体例をご紹介します。
例えば、忘れものさせないための声かけです。
『○○を用意しなさい』と、物の具体名を出して命令口調で言うのではなく、『明日は○曜日だよね、何の授業がある?』、『何か持ち物はあるの?』などと質問し、なるべく子ども自身に何が必要なのかを考えさせるようにしています。
少し遠まわしだと感じるかもしれませんが、子どもの脳にとってはこの声かけのほうがいいのです。
また、『宿題をしなさい』ではなく、『宿題をしてからおやつにする? おやつを食べてから宿題をする?』と(二者択一で)子どもに選ばせてもいいですね。
ポイントは、自主性・主体性が持てるよう導くことだと思います。
とはいえ、脳は大きな変化を好まないといわれます。
いきなり『小学生になったから、今日から自分で準備できるよね』と突き放しても、すぐできるようになるわけではありません。
急にお母さんが手助けしてくれなくなると、子どもが不安に感じてしまう可能があります。
子どもの様子を見ながら『今日は一緒に○○をやろうか』などと、1つずつできることを増やしていくといいでしょう」
●反抗するのは、親に甘えられている証拠
財前 「幼稚園・小学校低学年ぐらいの子は、まだ親への依存心が強いため、『お母さんやって』と甘えたいときもあります。でも、そんな日があるかと思えば『自分でやるからいい!』と言うときもありますよね。
大切なのは、子どもの “甘えたい” という気持ちを受け止め、満たしてあげることです。
子どもは親への依存と反抗をくり返しながら成長していきます。
それを積み重ねていった後に、自分の気持ちをコントロールできる大人の脳へと成長します。それがないと、思春期や社会人になったときに問題を抱えてしまうことも…。
つまり、わが子が反抗的だということは、親に甘えられている、本来の自分を見せられているということなんですね。
実際に、わが子は家でとても自由奔放なのですが(笑)、家庭訪問のとき、担任の先生にほめられてびっくりしたことがあります。子どもなりに家と学校でバランスをとっているんだなと思ったものです」
次回は、子どもの脳のために今すぐやめたい習慣についてお伝えします。
ぜひチェックしてください!