●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス


よく、「小学校に入学するときは、ひらがなの読み書きはどこまでできればいいですか?」という質問をよく受けます。
文部科学省の公式見解では、小学校に入学するとき、ひらがなの読み書きはできなくてもいいことになっています。
しかし、私は少なくとも、自分の名前が書けて、ひらがなも全部読める状態にしておくのがいいと思います。


実状として、入学するときにほとんどの子は自分の名前が書け、中にはひらがなを全部書ける子もいるからです。

また、一学期は、ひらがなにかなりの授業時間をかけるのですが、二学期からはカタカナや漢字も出てきて、覚えることが多くなります。
このように、ひらがなについて白紙で入学してきた子は、だんだんついていくのが大変になることもあります。


でも、ここで気をつけてほしいことがあります。いきなり「ひらがなのワークブックで書く」ところから入るのは、子どもにとって高いハードルです。

子どもは「ひらがなってつまらない。勉強って大変」という気持ちと、「自分はひらがなが苦手みたいだ」という苦手意識を持つことになります。

ですので、子どものペースに合わせ、スモールステップで進めることが大事なのです。

私がおすすめするのが、「楽勉」という考え方です。
楽勉とは、生活や遊びの中で、楽しみながら知的な刺激をすること。
ひらがな積み木、ひらがなカードやカルタ、ひらがなパズル
などで、まずはたっぷり遊ばせましょう。

遊びの1つにすることで、子どもは楽しみながら、ひらがなが読めるようになります。
そして、ひらがなが読めるようになったら、子どもは書きたくなるもの。親もどんどんほめることができます。


子どもは「ひらがなっておもしろい。勉強って楽しい」という気持ちと、「自分はひらがなが得意だ」という自信を持つことができます。