【小学1年生】と【年長】ママのお役立ち情報を配信!

  • トップページ
  • 週末・その他 >
  • 気になる子どもの腹痛、受診のタイミングは? [5/16]

週末・その他

年長 2014年5月16日の記事

気になる子どもの腹痛、受診のタイミングは? [5/16]

《子どもの腹痛・後編》 痛みが強くなったり軽くなったり、波がある場合は要注意。すぐに受診が必要です。

1030_img_01

 
子どもが腹痛を訴えた場合、どのような症状が見られたらすぐに受診をしたほうがいいのでしょうか? 
 
東京都立小児総合医療センター 消化器外科部長・村越孝次先生にお話を伺いました。 
 
 
●強い痛みが周期的にきたら受診をする 
 
村越 「腹痛の種類には、主に『持続痛』(痛みが続くタイプ)と『間欠痛』(痛みが強くなったり弱くなったりするタイプ)があります。 
すぐに受診が必要なのは、痛みに周期のある『間欠痛』です。 
 
小さなお子さんの場合は、10~20分ごとに泣き叫んで痛みを訴え、顔色が悪くなったり、脱水症を起こしてぐったりすることもあります。 
例えば、腸重積症(※1)、腸捻転(※2)などは、間欠痛が出てくるため、注意が必要です」 
※1:小腸の終わりの腸(回腸)が大腸に入り込んで生じる。血便が見られることがある。 
※2:腸の一部がねじれて腸閉塞と血行障害を起こす。
 
 
 
●盲腸の場合は、数時間で症状が悪化していく 
 
村越 「お子さんが強い腹痛を訴えると『もしかして盲腸なのでは?』と思う親御さんが多いのではないでしょうか。 
虫垂炎(盲腸)になりやすいのは、小学校高学年から中学生といわれています。幼稚園や小学校低学年のお子さんにも見られますが、まれです。 
 
そもそも虫垂炎は、大腸にある虫垂に、ドロドロになった便が入ったり出たりを繰り返して糞石(便のかたまり)ができ、免疫学的な異常が起こることで発生します。 
そこにバイ菌が繁殖して虫垂が腫れていき、腹膜がそれをキャッチして痛みを感じるようになるのです。 
 
虫垂炎は6~12時間かけて進行していくので、その変化を見逃さないことが大切。時間の経過とともに腹痛が強くなり、発熱したり、顔色がすぐれなくなったりと、症状がだんだん悪化していないか気をつけてみてください。 
小さいお子さんでは、最初に熱があってから、痛みが出現するケースもあります。 
 
 
●受診のとき、医師に伝えること 
 
村越 「お子さんの腹痛を心配して受診をするときは、医師に下記の情報を正確に伝えてください。 
小さなお子さんに『どんなふうに痛いの?』と聞いても、うまく答えられないことがあります。ですので、お子さんの腹痛を心配して受診をするときは、お子さんの様子を見て痛みの状態をキャッチして、医師に下記の情報を正確に伝えてください。 
 
・痛みはいつから出たか 
・腹痛の種類や状態(持続する痛みか? 波のある痛みか?) 
・そのほかの症状(発熱、嘔吐、下痢などはないか) 
・どんなものを食べたのか 
・便通が毎日あるか、便の状態 
・おなかを打ったなどの外傷はあるか(公園で遊具から落ちておなかを打ったなどの場合、1~2日経ってから具合が悪くなることがあります) 
 
これらの親御さんから得られる情報は、医師にとって正しい診断に近づくためのとても重要な情報になります」 
 
腹痛に苦しむわが子を見ると、『とにかく痛がって…』という漠然とした伝え方になってしまうかもしれません。でも、子どものために冷静になって痛みの症状、経過などを正確に伝えたいですね。 
村越先生、ありがとうござました。
 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

前のページへ戻る

トップページへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『ママノート』ツイッターやっています!フォローいただけたら幸いです。

過去の特集はこちら

学研の頭脳開発「ちえのおけいこ3歳」