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小学1年生 2013年6月10日の記事

★ケガをさせた相手に、どうやって謝らせたらいい?

《子どもの友だち付き合い5》 子どもの言い分を聞いて、一緒に謝るか、親が謝るか判断しましょう。

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友だちにケガをさせてしまったとき、どう謝らせるべきでしょう?」

 
ママノート編集部の周りのお母さんたちに聞いたところ、 
ケガをして帰ってきたときよりも、ケガをさせてしまったときのほうが、より悩みが深いと言っています。

 
石田遊子先生のお考えをお聞かせください。

 
 
石田 「大人が見ていないところのことだと、とりあえず我が子に話を聞くことになりますよね。 
それで、自分の子が悪かった悪くなかったということとは別に 
『相手がケガをしちゃった』という事実はあるわけです。 
ケガの程度や、子どもからの話を聞いて、 
『それは放っておけないな』 
と、思うのだったら親が出ていくことになるでしょう。

 
普通は子ども同士のケンカだと、 
『やられちゃったほう』に大人の目が向きます。 
ですから、やられた子どもの気持ちはわりと受けとめてもらえるんです。 
でも、やってしまったほうの子どもの気持ちはあまり受けとめてもらえません

 
ケガをするくらいのおおごとだったり、相手が泣いてしまったりすれば、子どもなりに『やっちゃった』とどこかで思っています。

 
ですから、『○くんには、○くんの言い分があるけれど、結果としてケガをさせちゃったんだから、そのことは謝ろうか』 
と一緒に行って、子どもに謝らせるといいと思います」

 
 
もし、子どもが「謝りたくない」と言ったらどうしましょう。

 
石田 「小学生の例ではなく恐縮ですが、私自身の体験を少しお話します。

 
私が中学1年生のときに、授業を他の先生方が見学にくる研究授業があったんです。 
英語の年配の男性の先生の授業でした。 
私は、英語を習うのが初めてだったから英語にすごい期待感があっておもしろくて仕方がありませんでした。 
それで、その授業中に、純粋に疑問に思ったことを質問したんです。 
ところが、その先生の答えにどうしても納得がいきませんでした。 
しばらくしてから、もう1回手をあげて、しつこく、しつこく質問したんです。 
そうしたら、その先生が、何と泣いてしまったの。 
私もびっくりしてしまって、『参ったな』と思いました。 
『でも、悪いことした訳じゃ無いし』と思っていました。

 
放課後に担任の先生に呼ばれて、事情を聞かれました。 
そして、『英語の先生のところに一緒に謝りに行こう』と言われたのです。 
私は、『悪いことをしたつもりが全然ないから、どうしても謝りたくない』と言いました。 
『分からなかったから質問しただけです』 
『でも、英語の先生は困ったんだろ?』 
『困ったかどうかは分からないけれど、私は悪いことをしていないから謝りたくありません』 
すると、先生は 
『分かった。お前は謝らなくていい。黙ってついてこい』 
と言ったんです。 
それで、私はただついていって、 
先生だけが英語の先生に『申し訳ありません』と謝りました。 
今から思うと、あの担任の先生はすごいなあと思います。

 
もしかしたら、それでもいいのかもしれませんね。 
お母さん自身の考え方ですし、こうしなければいけないという正解はありません。 
お母さんが謝る必要なし、と思えば貫けばいいです。 
自分が住んでいる地域社会に合わせてやっていこうというのなら、大人ですから頭を下げることはできますよね」

 
最後に、「やってしまったほう」の我が子をフォローするにはどうすればよいでしょう?

 
石田 「子どものタイプによって報告の仕方も違ってくると思います。

 
こういうケンカに慣れていないお子さんだと『こりゃおおごとだ』と自分でも思うから謝ってくるかもしれません。

 
保育園・幼稚園時代にそうとう鍛えられてきた子なら『これくらい、なんだよ』と思っているかもしれません。 
そうすると、自分で報告してこなくて親は他の友だちから話を聞くこともあると思います。

 
そんなときは 
『こういうことがあったんだって?』 
『泣いちゃって、びっくりしたでしょう』 
子どもの言い分を聞いてあげます。 
ビックリしたりショックだったりしたことは本当は分かってもらいたかったはずなのです。 
それから、『謝りたくないの? どうして謝りたくない?』と話を聞いてあげましょう

 
石田先生、ありがとうございました。

幼稚園や保育園時代、親も子どもについていって公園などで遊んでいるときならば、すぐに「ごめんね」と相手のお子さんやお母さんに謝れたと思います。 
けれど、小学生になると、子どもだけで遊びにいくようになり、自分から話してくれない限り、ケンカしたことやケガのことを知るのが遅くなることもあるでしょう。 
そうしたときにも同じように、子どもの話を聞いて、一緒に謝りに行くなど対応を考えるようにしましょう。

 

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