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学校・まなび
小学1年生 2013年5月22日の記事
★学校では、避難訓練と引き渡し訓練が行われます
《防災を考える3》子どもの「引き渡し訓練」は都合をつけてなるべく行くようにしましょう。
9月1日「防災の日」にちなんで毎年、全国各地で防災訓練が行われます。
小学校では、9月1日以外の月でも避難訓練・防災訓練が行われていると現役小学校教諭の舟山由美子先生は、おっしゃいます
●小学校の避難訓練、引き渡し訓練とは?
小学校ではどのような訓練が行われているのでしょうか?
舟山「私の勤務している豊洲北小学校では、火災、地震、不審者が来たときのための避難など、毎月避難訓練を行っています。
関東大震災の日でもある9月1日(今年は9月3日)は、子どもたちの避難訓練のあと、保護者による子どもの『引き渡し訓練』も行っています。
他の学校では、住んでいる地域ごとに集合し、1~6年生まで揃って下校する『集団下校』を行う学校もありますし、学校によっては、防災訓練後に帰宅訓練を行わないところもあります。
ここでは、私の学校が行っている
『引き渡し訓練』(または『引き取り訓練』と呼ぶ)
の様子をお話したいと思います。
給食を食べて、帰り支度を終えた1時半頃に『避難訓練です。地震が起きました。ただいまから引き渡し訓練を行います』と放送が流れます。
3学期制で、9月の始業式がある学校であれば、お昼前の11時頃から避難訓練が始まります。
避難する先は、校庭や、教室などいろいろなパターンで行われますが、校庭で行う場合は、子どもたちは並んで校庭に避難します。
校庭の後方には、引き取りにみえた保護者の方々がクラスごとに並んで待っています。
校長先生の話を聞いた後、担任は保護者の方にお一人ずつ『□□の母(父)の○○○○です』とフルネームで名乗ってもらいます。
そして、
『○○○○さんですね。□□ちゃん、お母さん(お父さん)が迎えにきたよ』
と1人ずつ確認しながら子どもたちを引き渡していきます。
教室で行う場合は、保護者の方に教室の入り口に並んでいただいて、同じように引き渡します。
学校に兄弟姉妹がいる場合は、本校では上のお子さんから引き取っていただきます。
廊下などがとても混雑しますので、連れて歩くことを考えるとお兄ちゃん、お姉ちゃんからの方がいいからです。
そして、この引き渡し訓練の日に、保護者の方には必ず来てほしいです。
仕事があったりしてどうしても行けないという親御さんもいることと思います。
そのときは、近所の方でも誰でもいいので、他の人に引き取りのお願いをしてください。
学校では、あらかじめ『引き取りカード』を記入してもらっています。
ここに、災害があったときに引き取りに来る人のフルネームを3~4人書いてもらいますが、その人たちの都合がつかなければ近所の人などにお願いして構いません。
連絡帳で、
『本日は、母の友人の●●●(フルネームで)さんに引き渡し訓練をお願いしています』
と一言お伝えください。
誰も引き取りにこない生徒は、全員の引き渡し訓練が終わるまでその場で待たなければなりません。
そして、それで『解散』とはなりません。
訓練ですので、残っている子ども全員で先生に引率されての集団下校となります。
そうして集団下校する子どもたちは
『今日はお母さん来られないんだ……』
などと、ぽつりと言ったりします。
親御さんが迎えにきたとき、子どもたちはとてもいい顔をします。
その顔を見るだけでも来るかいがあると思いますのでどうぞ、引き渡し訓練の日には都合をつけてなるべく学校に来て訓練に参加してください」
こうした引き渡し訓練などは、いざというときのために必要なことですね。
子どもを守るため、学校の訓練になるべく協力するようにしたいと思います。舟山先生、ありがとうございました。