三橋美穂
快眠セラピスト。睡眠環境プランナー。
『Sleepeace』代表。
『三橋美穂の睡眠情報サイト』(http://sleepeace.com/)
寝具メーカーの研究開発部門長を経て独立。睡眠とストレス、食事、色彩、体操、呼吸法、寝具などとの関わりについて研究を行う。講演や個人相談を通して、眠りの大切さや快眠の工夫、寝具の選び方などを提案している。
著書:『ねこに教わる 快眠レッスン60』(PHP研究所)、『寝る前5分間エクササイズで快眠生活』(実業之日本社)など。
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生活・しつけ
年長 2014年7月31日の記事
暑くてムシムシする熱帯夜は、なかなか寝付けないですよね。また、エアコンの冷房をかけても、家族一緒の寝室では寒がり派・暑がり派で分かれ、温度設定でケンカになることも!?
熱帯夜でも家族みんなで快眠するには、どうすればいいの?快眠セラピストの三橋美穂さんにお話を伺いました。
●快眠のカギは、布団の中の温度・湿度
三橋 「睡眠中は、体の中心部の温度(深部体温)が変化することをご存知でしょうか。
眠りはじめは深部体温が下がっていき、目覚める2~3時間前から上がっていきます。夏に寝苦しくなるのは、温度・湿度が高くて布団の中に熱がこもり、体温が下がりにくくなるからです。
ですので、スムーズに睡眠に入るためには、眠りはじめに適度に汗を出して体内の熱を放散し、体温を下げればいいのです。
また、『気持ちいいな』と感じる、寝床内(布団の中)の温度・湿度は……
・温度 33±1℃
→快適な温度は、33±1℃と室温より少し高いため、夏もかけ布団を使わないと寝冷えしてしまいます。
・湿度 40~60%
→夏は湿度が80%超えることもあり、汗が蒸発しにくくなります。体に熱がこもって眠りが浅くなり、途中で目が覚ることも。
この快適な温度・湿度に近づけるためには、下記の2つの方法を行うのがおすすめです。
『エアコン・扇風機を使う』
『涼しい寝具を使う』
合わせて行うことで、熱帯夜でも質のよい睡眠をとることができます」
●エアコンは、寝る前・就寝時で温度設定を変える
三橋 「まずは、熱帯夜に快眠するためのエアコンの設定方法をご紹介しますね。下記の2段階で温度設定することで、最初は涼しくて眠りに入りやすく、就寝中も冷えすぎません。
(1)就寝の1時間前に……
エアコンの冷房を『25℃』に設定
寝室にクローゼットや押入れがある場合は、熱がこもっているので開けた状態で冷やすと良いでしょう
(2)寝るときに……
エアコンの冷房を『27~29℃』に設定
夜間、気温が27℃以下に下がるのではれば、寝はじめから1~3時間で切れるようにタイマーを設定します。27℃以上の熱帯夜であれば、朝まで冷房をつけておいたほうが快適に寝られます。
また、『29℃に設定』というと、『そんなに高くていいのですか?』と質問されることがありますが、涼しく感じられる寝具を合わせて使えば、設定温度が高めでも大丈夫です。
これは、少し汗ばむけれど暑さで目覚めにくい、ちょうどいい温度設定。必要以上に冷やしすぎると寝冷えして翌朝疲れが残ることがあります。
また、エアコンによっては、快眠しやすい室温に調整する『おやすみ運転』、『快眠モード』などを備えている機種もあり、これを活用する方法もあります」
●扇風機の風を、直接体に当てないようにする
三橋 「扇風機を使う場合は、体に直接強い風を当ててしまうと、体の熱が必要以上に奪われて冷えます。扇風機は、天井に向けて首振りにし、『微弱』モードでゆっくり動かすのがコツです。
風に強弱のある『リズムモード』を活用してもいいですね。そよ風のように肌にやさしく当たって気持ちいいので、心地よく眠ることができるはずです。
扇風機を置く場所は、部屋の角がおすすめ。対角線上の天井の角に向けて送風し、部屋の中の空気を動かします。
また、エアコンと扇風機を併用する場合は、エアコンの下に扇風機を置いて天井に向け、冷たい空気が遠くに流れるようにしてもいいですね」
次回は、涼しい寝具の選び方をご紹介します!
三橋美穂
快眠セラピスト。睡眠環境プランナー。
『Sleepeace』代表。
『三橋美穂の睡眠情報サイト』(http://sleepeace.com/)
寝具メーカーの研究開発部門長を経て独立。睡眠とストレス、食事、色彩、体操、呼吸法、寝具などとの関わりについて研究を行う。講演や個人相談を通して、眠りの大切さや快眠の工夫、寝具の選び方などを提案している。
著書:『ねこに教わる 快眠レッスン60』(PHP研究所)、『寝る前5分間エクササイズで快眠生活』(実業之日本社)など。
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