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生活・しつけ
小学1年生 2013年10月30日の記事
動作が遅過ぎるわが子、小学校でいじめられない?
「のんびり屋」と言うより、「グズグズ」しているわが子。いじめの対象にならないか心配です。
「娘は動作が遅く、親が見てもイライラしてしまいます。小学校に入ったら、いじめられるのではないかと心配しています」
動作が遅いくらいでいじめられたらかないませんよね。
「大丈夫ですよ!」と言ってあげたいですが…
佐藤正寿先生、大丈夫ですよね?
佐藤 「相談されたお母さんは、きっと、『ぐずぐずしているから』『何でもノロノロしているから』といった理由でいじめられる事例を聞いたことがあるのでしょう。
だから、娘さんのことを『いじめられるのでは…』と心配してしまう。その気持ちはわかります。
ついつい、『早くしなさい!』『本当に遅いんだから』と言ってしまうこともあるのでしょう。
ただ、娘さんはそう言われることが重なると、『また同じことを言われた。自分はダメなんだ』と思うようになります。自信喪失状態です。
友だちと一緒に遊んでいて、『早くしてよ!』などと言われると、『お母さんも同じことを言っていた…やっぱり私はダメなんだ』という気持ちになります。
ここはお母さんが見方を変えて、『確かに動作が遅い。でも、それは慎重に考えて行動しているということでもある』『動作は遅いけど、ほかにがんばっていることもある』と考えてみましょう。
そうすれば、たとえばお店でお菓子を選ぶのが遅いときでも、『じっくり考えているんだ』と思えてくるでしょう。
娘さんが『友だちにいつも、早く! と言われる』というような話をしてきたら、『あなたは人よりも一所懸命考えているがんばり屋さんなのね。大丈夫よ』と言葉をかけてあげましょう。
大切なのは娘さんが、『自分は自分らしくしていていいのだ』という自信を持てることです。
その自信を最も身近な存在であるお母さんが支えてあげられれば、友だちや周囲からの理解ない言動に対しても、立ち向かっていくことができます」
なるほど、「いじめられるのでは」という心配からつい「早くしなさい」と言ってスピードアップさせれば良いと考えてしまいますが、そうではなく、「ゆっくりなのは良いことなのだ」と自信を持って行動できるよう手助けをしてあげることが大切なのですね。
佐藤 「かつて、『自分は引っ込み思案だから、友だちに嫌われる』と悩んだ子どもを5年生で担任したことがあります。
『確かにひっこみ思案かもしれない。でも、それは同時にでしゃばらない性格。それはそれですばらしいことだよ。先生も小学生時代はそうだったんだ』と、何度も何度も励ましました。
そのうちに、その子は、少しずつ自信をつけていきました。
そして、卒業する頃には、積極的に人前で自分を出すようになりました。
もちろん、いじめの心配は全くありませんでした。いかに『自信を持つこと』が大切かを感じたものです」
引っ込み思案で悩んでいて、引っ込み思案であることを肯定されたら、引っ込み思案が直っていた。
なるほど、そういうものかもしれません。
佐藤先生ありがとうございました。
「自分は自分」と自信を持って生活している子を、いじめは素通りしていくはずです。
親としてできることは、何より自信をつけさせること。
さっそく実践してみましょう。