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2013年9月13日の記事

親野智可等 連載コラム 「ママも小学2年生」 第11回

第11回 続・忘れ物が多いとどうなるか?

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第8回 忘れ物が多いとどうなるか?」の続きです。

 

●冷たい親に対して愛情不足を感じる

 

第8回 忘れ物が多いとどうなるか?」で、忘れ物の多い子を自業自得方式で放っておくと次の3つ弊害があると書きました。

 

1. ますます忘れ物をするようになり自己肯定感が持てなくなる

2. 授業に集中できなくて学力が下がる

3. 子ども自身も自業自得方式を身につけて、友達に冷たくなる

 

さらに4つめとして、もう1つたいへん大きな弊害があります。

 

4. 冷たい親に対する愛情不足を感じる

 

忘れ物が多くて自分が毎日こんなに困っているのに…
授業で困り、先生に叱られ、友達にも何か言われ、毎日イヤな思いをしているのに…

 

それなのに何一つ温かい手を差し伸べてくれない冷たい自分の親…

 

そういう親に対して、子どもは愛情不足を感じて、不信感を持つようになってしまうのです。
つまり、「自分は親に愛されていないのではないか?」「自分は大切に思われていないのではないか?」という疑いが出てきてしまうのです。

 

 

●愛情不足を埋め合わせたいという衝動に駆られる

 
親に対する愛情不足感・不信感を持つと、子どもはそれを埋め合わせたいという衝動に駆られます。

 

その表れ方にはいろいろありますが、1つには、「やってはいけないこと」をするようになります。
それは、年代によって中身は違ってきますが、反社会的な行動と危険な行動です。
例えば、お店の物を取る、火遊びをする、物を壊す、弱い子をいじめるなど、反社会的な行動とケガをするかも知れないような危険な行動です。

 

こういうことをすると、親が心配しておろおろします。

 

パニックになってうろたえたり泣いたりします。

 

そういう姿を見て、子どもは「こんなに心配してくれている。やっぱり愛されているんだ」という愛情確認をしたいのです。

 

 

●溜め込んだ不満が思春期以降に爆発することも

 

もちろん、そういうことを意識して計画的にやるわけではありません。

 

愛情が実感できていない子どものうちにある不安が、マグマのようなエネルギーとなって、衝動的に子どもを突き動かしてしまうのです。

 

愛されていないのではないかという不安、不満、焦り、怒りなどが、子どもを衝動的行動に向かわせるのです。
子どもによってはすぐ行動に表れることもありますし、溜め込んでおいて思春期以降に爆発的に表れることもあります。

 

いずれにしても、自業自得方式で子どもを育てると、ろくなことになりません。
そういう実例は山ほどあります。

 

 

●子どもに必要なのはあたたかいサポート

 

今回は忘れ物についての自業自得方式を批判しました。
自業自得方式は言い換えると放任主義ですが、これを忘れ物だけでなく万事において採用している親もいます。

 

そういう人は、忘れ物だけでなく、勉強でも整理整頓でもなんでも、「自分が困れば懲りて直すだろう。だから放っておけばいい」という自業自得方式(放任主義)です。
そして、これとはちょっと違う対応である、ただガミガミ叱るだけのガミガミ方式(叱り主義)というのもあります。

 

ほとんどの親はこの2つのどちらかですが、いずれもまずい結果につながります。
子どもに必要なのは、あたたかいサポートです。
次の2つの工夫をして、あたたかいサポートをしてあげてください。

 

1. 子どもが自然にできるような合理的な方法の工夫

2. 子どものやる気が出るような言葉の工夫

 

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