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生活・しつけ
小学1年生 2012年11月10日の記事
内藤みか 連載コラム「6歳からの才能育て」第8回
第8回 「動物園に行く理由」
みなさんこんにちは。
日ごとに気温が下がり、秋の深まりを感じますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は先日、6年生の娘を連れて、動物園に行ってきました。
うちの子だけかもしれませんが、突発的に動物園に行きたがるのです。
それは彼女が小学1年生の頃からだったと思います。
1年生の時、娘は少しの間だけですが、ボイストレーニングを習っていました。
その時に、先生が、
「ゾウが鳴く時のように高く長く音を出してみて」
という指示をなさったんです。
つまり、パオ~ン、というように、という意味でしょう。
しかし娘はここで考え込んでしまいました。
「ゾウの鳴き声って、どんなだろう?」
と、自分の耳で確認しなくては気が済まなくなってしまったのです。
今と同じように、秋の深まりを感じる頃でした。
寒い中、動物園に行くのが少し面倒で、私はネットでゾウの鳴き声を探して聴かせ「ほら、パオ~ンって言ってるでしょう?」と説明したのですが、娘は納得しません。
「ほんとうにパオ~ンっていうか、確かめたい!」
と言い出しちゃったんです。
しかたなく連れていきましたよ、動物園。
しかしゾウさんはそう簡単には鳴きません。
娘は懸命に「鳴いてよ! 鳴いてよ!」と話しかけながら待ちましたが、のどかにお鼻を振っているだけで、何も言ってくれませんでした。
そして娘の中で、
「ゾウはもしかしたらパオーンとは鳴かないかもしれない」
という仮説が立ってしまったのでした。
この何でも確認したがるクセは、6年生になった今でも、続いています。
先日はアルパカが「フーン」とテレビで鳴いていたのがあんまり可愛いので、その「フーン」を聞くためだけに動物園に向かいました。そして……。
ゾウの時と同じく、しばらく待っても鳴いてくれず、帰ったのでした。
全然学習しない娘ですが、5年生の時にはこんなことがありました。
「カピバラの子どもは本当に縦に並んで歩くのか」という娘の疑問を解決しに、動物園に向かったのです。
あの時は、カピバラが放し飼いになっている博多の動物園に行きました。ちょうど九州旅行の最中だったのですが、そんな私たちの目の前を、子カピちゃんが3匹、縦につながって、とっとっと、と横切ったのです!
「やった~! ホントに縦に並んでる!」
あの時の娘の喜びようったらなかったですね。
実験が成功した科学者のような得意げな顔をしていました。
やっぱり、図鑑やテレビで見るより、直接この目で見ることの感動というのは、大きいんですね。娘はすっかりカピバラが気にいってしまい、この次はカピバラがお風呂に入っている姿を観察しに行きたいと言っています。
娘はちょっと変わっていて、動物園に行くときも1種類の動物しか見ないんです。カピバラならカピバラを1時間ほどじーっと観察し、写真を撮り、絵も描いて帰るのです。
ひとつのことで頭がいっぱいになるタイプなので、無理に他の動物を見させることもなく、私もその間、娘につきあってじーっとカピバラを見つめていますが、よく見るといろんな表情や感情があるのがわかるし、なかなか面白いものですよ。
子どもっていろんな場所に連れていけとねだってきますが、やはりできるだけ叶えてあげたいなと思っています。でも最近の娘は、
「マチュピチュ(ペルー)に行って、本場のアルパカを見てみたい!」
と言っているので、それは、叶えてあげられるとしても、今すぐは難しいと思います……。