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小学1年生 2012年10月13日の記事

内藤みか 連載コラム「6歳からの才能育て」第7回

第7回「はじめての、ならいごと」

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こんにちは。内藤です。
日に日に秋めいてきましたね。
読書の秋、ならいごとの秋です。


最近は色々な習い事がありますよね。
私なんて、息子をアイドルにしたくて、2歳の時に子どもヒップホップダンススクールの体験レッスンに連れていったこともありました。息子はレッスン時間、ずーっと固まり、びくとも動きませんでしたので、通わせることも、アイドルにさせることも、あきらめました。
とても残念ですが、子どもは親の思う通りには育たないものなんですよね。


さて、今回は、娘がならいごとが決まらなくて、親子でうろうろした話です。

最初は、バレエでした。
娘を持った親なら一度は憧れるのではないかと思う可愛いレオタード姿を見ることができる、ときめきのお教室です。
しかし娘は冷えるのか、レッスンの途中で必ずお手洗いに行きたがるのです。
そのたびにタイツもレオタードも全部脱がせて、母親の私がとても大変でした。
娘も疲れて、バレエは3ヶ月も続きませんでした。


その次は、ボイストレーニングを彼女は選びました。
ハスキーボイスの娘は、よく歌をほめられるので、
歌手になる!と張り切って通い始めたのですが……。
「もうすぐ発表会だよ」と先生に言われたとたん、おじけづいてしまい「ムリ、歌えない」とかたくなに拒み、やめてしまいました。


私たちが住んでいるのは、東京です。
さまざまな習い事が集結している素敵なエリアなので、何度でも再チャレンジができます。
娘は今度はフラダンスに行くと言い出しました。
とても楽しそうだし、あのヒラヒラのパウスカートをはきたいというのです。
まったく、どうしてバレエの時にわかっているのに、また踊るものを選んだのでしょう。
スカートをはくから温かいとでも思ったのでしょうか。
案の定、レッスンのたびにお手洗いに行くことになり、またしても続きませんでした。
 

そのあと、理科実験教室にも通いました。
これは実際に実験をするものだったので、女の子の娘にはどうかなと思ったのですが、意外にも相当楽しんでいました。
距離が遠くなったため、通うのを断念しましたが、娘はそこでの立体工作に、かなり未練があるようでした。


ほかに算数パズル教室にも行ったのですが、そこでは先生に親の私が、呼び出されました。
「おたくのお子さんは、問題を解かず、紙のすみにいたずら書きばかりしているので、絵の教室に行くのがいいと思う」
そうアドバイスされたのです。なぜか、先生はとても親切で、
「できるだけ本格的な教室に通わせなさい」
とまで言ってくださいました。
どうもいたずら書きがとても上手だったらしいのです。

うちの近所に絵画教室は4軒あったので、すべてを娘と見学に行きました。
そのうちのひとつが、子どもひとりにひとつイーゼル(絵を描く時に使う絵を立てるもの)を貸してくださり、教室の中や外のお庭、どこに持っていって描いてもいいという自由なところで、しかも絵は木炭で描くという本格派でした。


娘は大喜びで、毎回毎回、そのお教室の犬小屋の前にイーゼルを置くと、犬ばかりを描き続けました。
動き回り、全然じっとしていない犬の姿をとらえるのがとてもいい練習になったらしく、娘はぐんぐん絵が上手になっていったのです。
お引越したのでお教室は変わってしまいましたが、あのワンちゃんには、今でも感謝しています。


今通っているお教室は美大受験のサポートをしている学校の子ども教室なので、こちらも本格的で、娘は色鉛筆でゴッホの模写などして楽しく描いています。

数ある習い事のなかで、娘が唯一続いたのが、絵画教室でした。
1度通い始めたらがんばって続けなさい、と言う親御さんもいますが、私は、子どもがやめたいと言ったら、すぐにやめさせています。
合わないものを無理して続けるより、本人が心底楽しいと感じたものを続けたほうが、力になると思っているのです。


なかなか習い事が決まらなかった時はとても心配でしたが、今では、娘は絵画コンクールに入選したり、近所のカフェで絵の展示をさせていただいたりと小学生のくせになかなかの活躍ぶりです。これも、本人が絵をとても好きだからこそできることだと思うのです。

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