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生活・しつけ
小学1年生 2012年6月28日の記事
頭じらみって清潔にしていても感染するってホント?
《小児科医に聞く夏の子どもの健康管理④》誤解がいっぱいの頭じらみについて知ろう。
今回は、頭じらみについて取り上げます。
夏に流行る病気ではないのですが、プールの時期に気をつけたい病気のひとつだと石井先生はおっしゃいます。
しらみって聞くと、衛生面で問題があるところに発生する、というイメージですが、ここで取り上げる頭じらみは、それとは事情が違います。
石井先生、詳しく教えてください。
石井 「頭じらみは、しらみという寄生虫が頭髪に棲みつく症状です。
しらみの大きさは1~4mmくらい。
人と人との接触が主な原因で、直接しらみの生息する頭部に接触した場合に感染します。
たとえば、ロッカー室のロッカーの共用や、家庭では寝具、枕や、タオル、帽子などが感染経路として考えられます。
しらみの卵や虫体が人目にとまって発見されることが多いのですが、初めての感染の場合は、なかなか気付きにくいと思います」
うちの子も、頭じらみに感染したことがあるのですが、白っぽいものが髪の毛についていて、あら? フケかな? ってのんきに思ってました。
石井 「初めての方には、見分けるのが難しいかもしれません。
頭皮がかゆくなるようなイメージがありますが、実はかゆみを訴えることは少なく、自覚症状はほとんどありません。
耳の後ろや後頭部にしらみの卵が目立つのが特徴です。
まわりで症状が出ているという情報があった場合は、お子さんの髪をチェックしてみて、疑わしい場合は、小児科を受診しましょう」
経験のあるママ友に見てもらうのもよいですね。
家族に感染しないように、どんなことに気をつけたらよいですか。
石井 「人→物→人。
兄弟、姉妹、親子間でも簡単に移動してうつりますので、日用品の共用は可能な限り避け、部屋の床掃除、布団の掃除機がけなどもまめに行うようにしましょう。
専用のシャンプーを使用し、頭皮から毛髪の根元までをしっかり洗い、髪の毛についた卵を落とすため、目の細かいクシを使ってブラッシングするのも有効です。
何もしないと駆除できないだけでなく、どんどん広がっていきますので、子どもが感染したら、家族みんなで駆除に努めるようにしたいですね」
なかなか駆除できない、と、子どもの長かった髪をばっさり切った、という話を聞いたことがあります。
せっかく伸ばしていた髪なのに…とちょっとかわいそうになりましたが、本人が納得していればその方法もありかな、とも思います。
その点、男の子はスポーツ刈りくらいにしたら、さっぱりしていいかもしれませんね。
そういえば、初めてうちの子が頭じらみに感染したときは、正直かなりショックでした。
石井 「不潔にしていたからかしら? とか、家が衛生面で問題があるのかしら? とか気になると思いますが、頭じらみは不潔にしているから感染する、というものではありません。
感染しても、駆除すれば心配はいりませんから、粘り強く駆除していきましょう」
親子で、正しい知識を持っていたいですね。
石井 「7月下旬から夏休みが始まります。
夏休み前に学校で何か感染症が流行っても、夏休み中にはいったん流行が終息する、というのが例年のパターンです。
長い休みをはさむことで、感染の拡大を防ぐことができます」
さて、ここまでは、「夏に流行る病気」、「夏に気をつけたい病気」について教えていただきました。
次回は、夏を元気に乗り切るために、家庭で気をつけたいポイントについてアドバイスをいただきます。