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生活・しつけ
小学1年生 2013年6月11日の記事
★友だちと仲直りできないとき、何と言ってあげるべき
《子どもの友だち付き合い6》 子どもは自分で解決できます。話を聞いて、見守ってあげましょう。
「子どもが、友だちとケンカをして、うまく仲直りができないようです。親が間に入ってもいいものでしょうか?」
仲が良い友だちとケンカして落ち込んでいる子どもを見るとこちらまで胸が痛くなってしまいますよね。
石田遊子先生にお話をうかがいました。
石田 「仲直りはこちら側の問題だけではなく、相手のあることだから、こちらがどんなに仲直りしたいと思っていても向こうがそう思っていなければ、やりようがありませんよね。
こうした、こちらがどんなに努力しても思い通りにいかないことは、大きくなっていけばもっと出てきます。
だから、結局は気持ちを聞いてあげることしかできません。
これは、私の元に相談に来ていたお母さんのお話です。
娘さんが、幼稚園で、ある男の子と手をつなぎたいのに、クラスで人気のある子なので、手をつないでくれるチャンスがなかったそうなのです。
お母さんが『先生に言ってみれば?』とか
いろんなアドバイスをしても、
『違う! 違う!』とずーっと怒って泣いていて、とうとうアドバイスの策がつきてしまいました。
それで、
『そうか、それは嫌だったね』とお母さんは
ただ聞くしかできなかったんです。
そうしたら、
『分かった。明日お手紙書いて持っていく』
と、10分もしないうちに泣きやんだのです。
そうやって、お母さんが何も言わずに、
『そうか、そうか』って、ただ話を聞いてあげれば、
子どもは、そんな小さなうちから、たいてい自分で解決できるものなのです。
悔しかった気持ちを聞いてもらって、スッキリしてしまえば解決方法を見つけるんです。
思い通りにいかないことはたくさんあります。
そこで欲しいのはアドバイスではないのです。
本当にアドバイスが欲しければ『どうすればいい?』と聞いてきます。
大人が愚痴を言うのと同じこと。
愚痴さえ聞いてもらえれば、自分なりの解決法があるのです。
もちろん、相手のあることですから、その解決法がうまくいくとは限りません。それでも、子どもが自分で見つけた解決法をとらせればいいのです。
子どもに、自分で方法を考えさせるためには『悲しい』とか『つらい』とかそういう思いを聞いてあげることです」
小学1年生の子なら、素直に話してくれるかなーと思いますが、嫌なことがあっても、ママには話したくないという場合もありますよね?
石田 「話してこない場合もいっぱいあると思います。多くの場合は、お母さんに心配をかけたくないから話さないんですね。
様子が変だなーと思ったら、
『今日何かあった?』とか
『お母さんに聞いてほしいことある?』
とか聞いてみましょう。
それでも、子どもが話したくないのなら話さないでもいいと思います。
けれども、普段から子どもの様子の変化を親は敏感に感じとるようにしましょう。
これは、新聞の投稿欄に載っていてすごいなーと思ったお話です。
小学4年生の女の子が東京から仙台に引っ越しました。
そして、転校して通い出したら、日に日に元気がなくなっていったそうです。
お母さんは心配になって、帰ってくると毎日『どうだった?』『お友だちはできた?』と聞きました。
すると、何日目かに、その子は
『もう! うるさい、お母さん!』となったんです。
『そんなこと言ったって、お母さん心配で心配で、どうしたらいいのよ!?』とお母さん。
すると、その子は、すばらしいセリフを言いました。
『お母さんは黙って私を抱っこすればいいの!』
次の日から、お母さんは聞きたくて聞きたくて、はやる気持ちを我慢して、帰ってきたその子をただじっと抱っこしたそうです。
そうしたら、その子は3週間くらいして元気になったそうです。
人間、つらいときほど『放っておいて』と言います。
けれども、本当は『放っておかないで』と言っているんです。
その女の子は、自分から『抱っこして』と言ったけれど、体に触れるってとても大切。
すごく大きなことです。黙っていても、気持ちが伝わります。
大人でも、なんて慰めていいのか分からないとき黙って肩に手を置くだけで、気持ちが伝わることがあります。
親子だったら、『うるさい、黙って』なんて言われたときは言葉ではなく、その子が帰ってきたときや寝るときに何とかして体に触るのです。
例えば、マッサージでもいいですし、
『お母さんが抱っこしたいから、抱っこさせて』
で受け入れてくれる子ならそれでもいいです。
私の友だちは、大学生の息子さんにもしていました。
ちょっと様子がおかしかったから、出かけるときに『あら~でかくなったわね~』『やだ、汚い靴』なんて言いながら毎日体に触りました。
1,2か月ほどしたら元気になったそうです。
まだ小学1年生くらいなら『抱っこさせて』は通用すると思います。
『やだ』って言ったら
『じゃあ、追いかけちゃお~』って追いかけっこしながらでもいいと思います。
少なくとも、親がいつも自分に気を向けているということが分かれば、子どもは力を発揮できますから。
男の子は特に、外でのことをだんだん喋らなくなりますよね。そんなとき、ぜひこの『抱っこ』を試してみてください」
石田先生、ありがとうございました。みなさんは、お子さんに触っていますか?まだ、小学1年生くらいなら喜んで触られてくれますよね。
子どもの友だち関係の悩みには、子どもの話を聞くことと、子どもに触れること、この2つのことを心に留めておくようにしましょう。
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