舟山由美子
東京都公立小学校の現役教諭。これまで本サイトで「現役先生が教える、学校ってこんなところ」などを連載。現場の小学校の情報をわかりやすく伝えている。
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学校・まなび
小学1年生 2018年6月5日の記事
子どもが学校生活に慣れてきた5月半ばから6月の時期に、最初の個人面談を行う学校も多いようです。1年生の保護者とっては、初めての個人面談。時間の制限があるなかで、どこまで有効なやりとりができるのか、そのポイントについて、現役小学校教諭の舟山由美子先生に伺いました。
多くの学校で、年に2回程度は行われるという個人面談。そもそも、その目的は何なのでしょうか。
「個人面談は、子どもに関する情報の共有・共通理解が目的です。子どもについての情報を家庭と学校でやりとりし、互いの情報を交換することで、お互いの情報量を増やす場と考えていただくとよいと思います」(舟山先生)
特に年度はじめのこの時期は、担任と家庭の関係が始まったばかり。個人面談を通して、担任は子どもや保護者に関することを直接知ることができ、保護者は担任のクラス運営の方針を知ることができます。
「子どもは、学校と家庭で様子が違うことも少なくありません。ですから、学校と家庭それぞれでの様子をお互いに確認し、すりあわせる機会にもなります。これは家庭訪問も同様です」(同)
4月の入学式からはじまり、小学校の行事や集まりが何かと多いなか、個人面談についても面倒に感じる人もいるかもしれません。でも面談によって、先生と保護者それぞれが、自分の知らない子どもの姿を知れるということは、とても重要なこと。何より、一度でも保護者と先生が顔を合わせるということが大きな意味を持つのだそう。
「保護者と先生が顔見知りになることで、子どもを間にしての関係がよくなり、家庭との連携がスムーズになるんです。もし何か問題が起きたときに、保護者と学校のコミュニケーションが取れていれば、よりスムーズに解決しやすくなることもあります」(同)
個人面談は、学校との信頼関係を作るための第一歩というわけですね。
とはいえ、個人面談は、一人の担任が決められた期間でクラス全員分を行わなければならないもの。一人ひとりの保護者は時間厳守が基本になります。保護者の誰か一人でも遅刻や面談の日時を忘れてしまったりすると、それだけで多くの人のスケジュールが狂ってしまうことに。遅刻は厳禁、どうしてもやむを得ない事情で日時変更が必要な場合、早めに連絡をして、きちんと事情を伝えましょう。
また、一人あたりの面談時間にも限りがあります。「クラスの人数にもよりますが、ふだんの授業がある日の放課後に4~5日間程度の期間で行われる場合は、だいたい一人当たり10~15分が目安です」と舟山先生。
話したいことが多くて、時間をオーバーし、次の人が待っているのに話し続けてしまう人もいるのだとか。そのため先生によっては、相談項目をあらかじめ書いてもらい、それに沿って話を進めるということもあるようです。
あれこれと聞きたいことがあって、時間内に収められるかが不安という人は、あらかじめ「これだけは必ず聞いておきたい」ということを2、3項目くらいに絞ってメモをしておくのがベター。さらに相談の優先順位を決めて、これだけはどうしても、という項目から聞いていき、時間があったら次の質問を……という心づもりでいるとよいかもしれませんね。
個人面談に向けての心づもりや準備についての理解が整ったところで、次回は面談で話す内容や子どもへの伝え方などについて、引き続き舟山先生にお聞きします。
(取材・執筆:坂本洋子)
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舟山由美子
東京都公立小学校の現役教諭。これまで本サイトで「現役先生が教える、学校ってこんなところ」などを連載。現場の小学校の情報をわかりやすく伝えている。
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