1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」は新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛され、教育系メルマガとしては最大規模を誇る。
著書多数。
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生活・しつけ
小学1年生 2017年3月27日の記事
ただいま春休み真っ最中ということで、間もなく進学・進級の時期ですね。
この時期にぜひやって欲しいことが、登下校の安全について親子で確認する作業です。
新1年生の子については絶対やってください。園児だったときには大人の送り迎えで安全でしたが、これからは自分の身は自分で守らなければならないのです。
進級だから通学路は変わらないという場合も、一年に一度、この時期にはぜひ再確認をしてください。
交通事故総合分析センターの統計では、平成23年から27年における歩行中の交通事故の年齢別の死傷者数は、7歳が圧倒的に多くなっています。その次が6歳と8歳です。
7歳というと、小学1年生か2年生ですね。
慣れてきたことでかえって危険度が上がるということがありますので、2年生の子についても大いに気をつける必要があるのです。
そして、もう一つ特筆すべきなのは、この年代において、男子の死傷者数は女子の2倍だということです。このことも頭に入れておく必要があります。
確認作業は、できるだけ実際の登下校と同じ時間帯におこなうといいでしょう。通勤ラッシュの時間帯と日中の時間帯では、同じ道でもまったく様子が違ってくるからです。
実際に親子で通学路を歩きながら、危険箇所を確認したり、安全な歩き方や横断の仕方を体を使って覚えさせたりすることが大事です。
子どもの交通事故で一番多いのは飛び出しです。ですから、通学路の中で飛び出しの危険があるところは必ず確認してください。
そして、「ここで道路に飛び出すとどうなるかな?」と言って考えさせましょう。また、「止まる」「見る」「待つ」「安全に渡る」などの行動が自然にできるように、実際に身体を使っての練習させましょう。
また、交差点での待ち方も教えておく必要があります。
子どもたちは交差点で信号待ちしているときなどに、車道ぎりぎりの場所で立っていることがよくあります。これだと、特にバス、トラック、ダンプカーなどの大型車両が曲がるときに非常に危険です。なぜなら、大型車両が曲がるときは、後輪が前輪よりもかなり内側を通るからです。
この前輪と後輪の差を内輪差といいますが、大型になればなるほどこの内輪差が大きくなります。でも、子どもたちは内輪差というものがあるということがよくわかっていません。
車道ぎりぎりの所に立っていると、前輪は大丈夫でも、その後の後輪に巻き込まれる危険性が高まるのです。ですから、現地で実際の大型車が曲がるところを観察させながら内輪差について教えてください。そして、車道から1メートル下がって待つように教えてください。
通学路自体の安全性についても親の目で見て確認しておきましょう。
学校が指定する通学路がある場合も、親の目でよく見てみると別の道の方が安全と気づくこともあり得ます。
また、交通安全の確認と同時に不審者対策についても確認しておく必要があります。
人通りの少ない道とか周囲から見えないような道など、子どもだけで歩くと危険な箇所があるかも知れません。もし万が一被害に遭いそうになったとき、どうすればいいかということも、シミュレーションしておくといいですね。
「こども110番の家」の場所を確認することも大事です。可能なら、親子でその家や店を訪問し挨拶しておくと、いざというとき子どもが入りやすくなります。
河川、用水路、踏切などの危険箇所についても確認しておきましょう。
以上のことを、学校の通学路だけでなく、塾や習い事で通る道、友達の家に遊びに行く道、お菓子を買いに行く道、などでもおこないましょう。
何と言っても事故が起こってからでは遅いです。
「後悔先に立たず!」ですから、ぜひ実行してください。
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1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
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