●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス
事故に遭わないように気をつけさせるためには、子ども自身が「自分を大切にしよう」という気持ちを持っているかがカギになります。
自分のことを大切な存在だと思える子は、危険な状況にならないよう慎重に行動することができるからです。
そのためにも、日常的に親の愛情を心から実感できるようにしてあげてください。
「僕はお母さんに嫌われているのではないか」という意識が心の奥底にある子は、危険だとわかっていても手を出したり、周りの注意を引くために危険をおかしてしまったりすることがあります。
また、「車にひかれたら自分のせいだよ」「あなたは慌てんぼうだから」というマイナスの言葉をいつも使っていると、子どもは「自分は愛されていないのではないか」という気持ちになります。
「お母さん心配だよ」「事故に遭わないように気をつけてね」という気持ちを表現し、子どもに愛情を伝えてください。
子どもが出かけるときに、愛情をこめてギュッと抱きしめて声かけするのもよいでしょう。
そして、子どもに「事故の危険」を心から納得させることも大切です。
たとえば、親子で近所の車通りの多い場所へ行き、「ここで飛び出したらどうなるかな?」と子どもに質問して考えさせ、危険を伝えます。
いっしょに横断歩道の渡り方を練習することも大事です。
また、大きな車は交差点で曲がるとき「内輪差」が大きくなって、後ろのタイヤがとても危ないということをわかりやすく教えてあげてください。道路にぎりぎりの場所で待つと危ないから、1メートルくらい離れた場所で待つということも指導してください。
実際の現場へ親子でいっしょに行き、説明しながら理解させるのがいちばんです。