●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス


なかなか宿題に取りかかからない子どもにイライラして
「しっかりやらなきゃダメでしょ!」などと叱ってしまったことはありませんか?

このような否定的な言い方では、子どもは余計にやる気がなくなり、
自信もなくしてしまいます。

また「なぜ集中できないの?」と子どもに質問して、考えさせる人もいるでしょう。

でも、よく考えてみてください。突然このような質問をされても、
大人でもすぐに答えられないはずです。
だから当然、小さなこどもにも答えようがないのです。

大切なのは、子どもがスムーズに勉強に取りかかかれるように、親が工夫して「叱られなくても自然にできる環境とシステム」を作ればいいのです。

具体的には「朝食前に勉強のセットだけして1問だけやっておこう」と声かけすること。

「1問だけ?」と思われるかもしれませんね。

でも、1問やると宿題全体の見通しがつくので、
次に本格的にやるときの取りかかりのハードルが下がるのです。
そして、少しでもやっておけばあとでラクだ、ということも学びます。

また勉強をはじめる時間を決めて、オーディオプレイヤーのタイマーをセットし、
毎日時間になったら音楽が流れるようにするのもいいですね。

条件反射の効果で、音楽が流れるだけで「今から勉強する時間だ!」と、
自然に習慣化できます。

まとめのポイントはこの3段階です。
(1) 子どもが叱らなくてもできる工夫をする。
(2) できたか親が見届けをする。
(3) ちょっとでもできたらほめる。

これを繰り返せば自然と勉強に取りかかかれるようになり、
子どもを感情的に叱ることはなくなるはずです。