岩下宣子
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週末・その他
小学1年生 2013年2月28日の記事
★《マナー》入学祝いのお返しお礼のマナーを教えて
いただいたら、電話やお礼状で感謝を伝えましょう。子どもからも「ありがとう」とお礼を伝えるきっかけに!
【入学準備】
子どもの小学校入学が近づくと、『入学祝い』をいただく機会が多くなりますね。『入学祝い』のお返しやお礼は、どのようにするのが美しいマナーなのでしょうか?
マナーデザイナー・現代礼法研究所代表の岩下宣子先生にお話をうかがいました。
●3日以内に電話でお礼
『入学祝い』をいただいたら、必ずお返しの品を贈らなくてはいけないのでしょうか?
岩下 「一般的に、『入学祝い』は、経済力のない子どもへの贈り物のため、お返しはしなくてもいいものとされています。
『入学祝い』をいただいたら、届いた日から3日以内に電話でお礼を伝えましょう。このとき、お子さんが喜んでいる様子を伝えると、『贈ってよかったな』『喜んでもらえたんだな』と相手の方に気持ちが伝わります。
親しい間柄の方であれば、親からお礼を伝えた後に、お子さんを電話口に出させ『ありがとうございます』とお礼を伝えてもいいですね。
また、お礼状を書いて送るとより丁寧です。お子さんにも紙を1枚わたして『ありがとうございます』と書いたり絵を描いたり、入学式の記念写真などを親のお礼状と一緒に同封して送ったりすると、喜ばれるはずです。
お礼のやりとりは、大人同士だけで済ませてしまいがちですが、子どもも一緒に参加させることが大切です。そうすることで、子どもにも自然にお礼をする習慣が身につきます。
また、子どもに『周りの大人があなたの入学をお祝いしてくれているんだよ』『愛情をかけてくれているんだよ』と伝えることができます」
●本来の「内祝い」とは、家に招いて子どもの成長をお披露目すること
それでは、入学の『内祝い』とは何ですか?
岩下 「現代では『内祝い(うちいわい)』を、“いただいた入学祝いのお返し” ととらえられるようになりました。でも、これは本来の意味とは異なるんですよ。
『内祝い』とは “内々のお祝い” を意味します。入学祝いをいただいた、いただかないに関わらず、親しい方々を家にお招きして食事をし、子どもの成長した姿をお披露目して感謝を伝えることなのです。このような場では、子どもが親以外の大人と接することができ、あいさつやお礼の仕方などのコミュニケーション力を育むよい機会になります。
しかし現代では、核家族化などによって、本来の『内祝い』を行う家庭は少なくなってきているようです」
●お返しの品は1/3~半額程度の金額で。贈ってはいけないものも・・・
最初に、基本的に『入学祝い』のお返しの品は不要と教えていただきましたが、どのような方に、『内祝い』を贈ったほうがいいのでしょうか?
岩下 「相手の方にお子さんがいる場合は、入園・入学を迎えたときにお祝いの品を贈る機会がありますが、そのような機会がない方には、お礼状とともに『内祝い』としてお返しの品を贈ります。
お返しの品は、いただいたものの1/3~半分程度の金額のもので、菓子類のギフトなど相手の好みを考えて選ぶようにします(お金、肌着、腰から下に身につけるものはマナー違反とされています)。
表書きを『内祝』として子どもの名前ののしをつけ、贈り物をいただいた3週間~1か月以内に先方に届くようにしましょう」
岩下先生、ありがとうございました。
プロフィール
マナーデザイナー。現代礼法研究所代表。
1985年、現代礼法研究所を設立。マナーデザイナーとして、企業、学校、商工会議所、公共団体などでマナーの指導、研修、講演と執筆活動を行う。