1年生は、小学校に入学して初めての夏休み。
せっかく身に付いてきた子どもの生活リズムが、
夏休み期間中に崩れるのではないかと
心配しているママも多いかもしれません。
やはり、子どもの生活リズムは、親が管理するべきなのでしょうか?
子どもが自立するために、
自ら考えて行動をするもとになる
「じぶんルール」を提唱する
高取しづかさんに、お話をうかがいました。
高取 「せっかくの夏休みですから、親も子もできるだけ
自由にのびのびと、過ごしましょう。
生活リズムは崩したくないものですが、
子どもを『早く!早く!』と急き立てたりして、親が管理するのでは、
子どもは自発的に行動できるようになりません。
自分で考えて行動する指針を子どもの中に作っていくには、
親が管理をしないことが大切なんです。
管理ではなく、子どもにやり方を教え、考えさせて子どもに任せていく。
時間はかかるかもしれませんが、長い目で見て、
子どもが自立する上で必要なことなのです。
夏休みだからこそ時間をとって、それにつきあってあげて下さい。
ただ、親が生活リズムをリードしていくことは大切です」
どのような点を注意して、リードすればいいですか?
高取 「睡眠時間を9時間はとれるように、子どもの健康に関わる
●寝る時間
●起きる時間
●食事の時間
は親が気をつけて、習慣づけましょう。また、
●勉強の時間
も習慣づけてください。
ここでお伝えしたいのは、
『子どもの時間は、子どものもの』
時間管理は子どもの問題だと、まず親自身が自覚することです。
親が『これは子どもの問題』と手放してこそ、子どもが
『自分の時間は、自分で責任を持つ』と自覚するのです。
たとえば、寝坊をしてしまったとき、
『ママが起こしてくれなかったから』
と親のせいにする子どもに、
『いいえ、(起きるのは)自分のことですよ』と、
叱るのではなく、穏やかに伝えるのです。
だれかのせいではなく自分の問題としてとらえるようになれば、
『どうしたら寝坊しないようになるか』と考えるようになるわけです」
なるほど。
「子どもの時間は子どものもの」という考え方を
したことがありませんでした。
そうはいっても、子どもが遅れそうだったりすると、
親はつい「起きなさい!」「早くしなさい」などと言ってしまいそうです。
高取 「そうですよね。私も同じでした(笑)。
最初からできるとは思わず、あの手この手で工夫して、
時間をかけて自立に導いていきましょう。
例えば、起きない子どもを起こす場合は『起きなさい』ではなく、
『そろそろ起きる時間よ』『遅れちゃったら、困るよね』と言うなど、
言い方も意識していきましょう」
子どもが主体的に生活リズムを習慣づけられるように、
気負わずやってみようと思います。
次回は、子どもに少しずつ時間管理を教えていく方法について、お話をうかがいます。