●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス

「子どもがおもちゃの片づけができない……」という悩みは、多くの親が持っていますね。
「早く片づけなきゃダメでしょ!」という言葉は、つい使ってしまいがちですが、「ダメ」という言葉は、言葉で子どもをたたいているようなものです。

ダメという言葉を繰り返し子どもにぶつけていると、子どもは「自分がダメな子」だと受け取るようになります。
そして、一番いけないのは、「あんたはダメな子だね」という人格攻撃をする言い方です。

「ダメ」などの否定的な言葉を使わないで、もっと子ども本人のやる気が出るような言葉を工夫しましょう。

子どもに片づけを促すためには“スモールステップ”が大切です。
まずは「一緒に片づけようね」と言って、片づけ方を教えていきます。ここでぜひ、片づけをしながらほめてあげてください。
できるようになってきたら「お母さんはこっち、あなたはこっち」と分担してみるのもいいですね。
または、「お母さんが見ていてあげるから、片づけしてみよう」と言って片づけさせ、そしてほめてあげるのもいいでしょう。
でも、実際問題として、片づけがすご~く苦手という子もいます。
そういう子は、かなり長い目で見てあげてください。

重要なのは、“叱らなくても子どもが自然にできる環境とシステムを作る”ことです。
例えば、「子どもが片づけやすいようにワンタッチ収納を工夫する」「収納ボックスに『おもちゃ』『にんぎょう』などのラベリングをする」「1日の中でお片づけタイムをつくる」などもおすすめです。

叱らなくても自然に片づけられる環境とシステムをつくって、少しでもできたらほめてあげる……このような繰り返しによって、親子関係もよくなっていくはずです。