●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス

子どもの健康のためにも、正しい歯みがきを習慣づけたいですね。
そのためには「ほめる」ことが効果的です。
ほめることで、歯みがきに対する自己イメージをよくすることができます。


ここで、「ちゃんとみがかないとダメでしょ」というマイナスイメージの言葉を使ってはいけません。
また、「いいかげんなみがき方をして、ずるい子ね」などという言葉も、人格否定になるので、絶対に使ってはいけません。これを続けていると、子どもは親に対して不信感をつのらせてしまいます。


たとえ、少ししか変化がなかったとしても「だんだん自分でみがけるようになてきたね」「上手になってきたね」と言われれば、子どもはやる気になれます。

つい口に出してしまうマイナスイメージの言葉を、ちょっと踏みとどまって、自分でプラスに置き換えるクセをつければよいのです。
これを私は「自己翻訳力」と言っています。
このようにプラスイメージで言う力をつければ、親もだんだんプラス思考になります。
親がプラスイメージの声かけをすれば、子どもは「自分はできるんだ!」と自信がつき、歯みがきも上手になるのです。


さらに「歯みがきをしないと虫歯になるよ」と言うだけではなく、絵本を使って虫歯菌が増えるのを説明したり、「歯垢の中に虫歯菌があるんだよ」と具体的に教えたりするのもよいでしょう。
歯みがきをしないとどうなるのかを子どもに心から納得させれば、「歯みがきをていねいにしよう」という意欲も高くなるのです。